本当に幸福ですか？

おはようございます。ひばりやです。


いくつものアンケート結果で
「今の生活に満足している」
「今、幸福である」
と回答する若者の比率が1990年代あたりから急速に増加しているそうだ。

現代日本社会には解決方法が見出されていない多くの問題が目白押しだ。
原発問題、地球温暖化問題、年金問題、etc・・・
あげたらキリがないが、今後も大きな困難に直面するであろう若い世代が、なぜ今「幸せだ」というのだろうか。フリーターやニートや失業者が急速に増えてきた90年代以降の若者たちが、なぜ高い生活満足度を示すのか。


70年、80年代は高齢者の方が若者より幸福度が高いという結果が出ていた。それはなぜか。
高齢者は自分の人生の結末までの時間が短いことを意識している。「今」が不幸だとしてしまえば、その人生が全体として不幸でつまらないものだったことになってしまう。
自分の人生をより良いものとして肯定したい。現在を幸福とみなすことが、人生を肯定し、受け入れることを意味している。
それに対して、若者が自分を「不幸」「不満」と答えるのは、これからもっと幸福になれることを想定し、自分たちの将来に希望を持っているからこそである。

幸福と答える若者━
彼らが「今、幸福だ」と答えるのは、まだ長い人生が残っているにもかかわらず、今後今より幸福になるとは思えないからである。
若者の「幸福」という返答は、彼らが将来に対して希望を持っていないことへの裏面であり、現代の若者は不幸過ぎて、幸福と答えるしかないということだ。

なんかすごくかなしい気分になった。

ある人類学者は「人々に希望を分配することは社会の最も重要な機能である」といっている。
ということは、今の状況は、社会が機能していないということの兆候なのかもしれない。


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